びんのなか

想い出話や感想文など。読書メモが多め。ネタバレだらけです。

金色のコルダ 大学生編(7)

 そういえばコルダの続きいつ出るのかなーなんて思って調べたら、今月発売されていました。

 

  コルダとはまったく関係がない話ですが、CLAMPの「X」が新装版として発売されていくらしいです(既に1巻は発売中だとか)。ということを昨日知りました。今回は単行本未収録の部分も発売されるそうです。…完結しての最終巻になるのでしょうかね。どっちにしても最終巻は買おうと思います。それ以外は…どうしよう。「X」は実家の押し入れで眠っているはず。

 

 マルチエンディング。志水編と土浦編。柚木編と火原編にあった「はじめからやりなおしますか?」のゲームっぽい選択肢は、今回はなかったです。 

 

□ 第25話

 時は遡って志水との出会いからスタート。

 大学生になった志水は作曲家として活動していて、そのビジュアルも相俟って人気急上昇中。とはいえ、マイペースな性格は相変わらずで、ずっと香穂子に懐いている。香穂子も志水に対して、懐かれている自覚はあるものの、彼に抱く気持ちに名前がついていない状態。

 

 まさかの出会いからのリセットとは。ウィーンで二人きりになったところが分岐点かと思っていたら、全然違いました。

 そんなわけで、志水以外恋愛対象になりそうな関係になった人はいないようです。土浦ともいい友人といった感じです。

 マネージャーまでついている志水、すごい。

 

□ 第26話

 付き合っているわけではないけれど、とても近い距離感の香穂子と志水。

ある日、香穂子が志水に対する気持ちを自覚する。すると香穂子は意識しすぎて志水と距離を取ってしまう。一方の志水は急に香穂子から避けられたことで憔悴する。

 久し振りに会った志水はやつれていて、心配する香穂子。志水は「香穂先輩が…足りません…」と言う。ようやく恋愛感情を自覚した志水は、晴れて香穂子と両想いになった。

 

 とにかく甘かったです。もう志水が香穂子を好きすぎて。スキンシップも一番多そう。そして月森が恋愛に関わって来ないと、こんなにスムーズに進むのかと思いました。まあ、いずれにせよ志水は月森の気持ちなど一切配慮しないと思いますが。自分の気持ちに正直なタイプですね。火原と真逆だ。

 

 

□ 第27話

 天羽に「あの子はまだ月森君のものではないわよ?」と焚きつけられる土浦。土浦もまた、香穂子に対する想いは変わらずにいた。

 「少しくらいは意識しろよな…」と土浦に言われて、真っ赤になった香穂子は土浦を意識していることに気付く。

 今更土浦への気持ちを自覚して悩む香穂子に、柚木はちゃんと向き合うようにアドバイスする。そして、月森が帰って来ると告げる。

 

 そばにいる土浦に気持ちが移ってしまったのは、仕方がないと思いました。元々香穂子も土浦に対しては多少意識していたようだったので。

 柚木がすごくいい人。きっとこのルートでは香穂子はかわいい後輩(恋愛感情まではいっていない)なのでしょう。

 

 

□ 第28話

 コンサート当日、土浦はコンサートを見に来ていた月森と出会う。月森は香穂子に自分の帰国を伝えておらず、またそのことは土浦には関係ないと言う。そんな月森に「関係…あるんだよ」と返す。

 コンサートの演奏が終わった後、香穂子は月森を追う。月森は香穂子のために立ち止まることはできないと告げる。そして、香穂子に必要なのは「隣に立ち共に高め合っていく」存在ではないかと。まだ自分を追いかけ続けるのかと問う月森に、香穂子はもう追いかけられないと答える。

 香穂子を追って来た土浦に、月森はすれ違いざま「君ならば…しょうがない」とだけ言って去って行く。土浦は泣く香穂子に駆け寄り、両想いになったことを確認し合うのだった。

 

 やっと報われた土浦。マルチエンディングの中で唯一月森との別れが描かれていました。

 この時点では香穂子と月森はエアメールでつながっています。では、月森が香穂子に帰国を伝えなかったのは何故なのでしょう。それどころか香穂子に会うつもりすらなかったようなのです。手紙のやり取りの中で香穂子の気持ちの変化を察していたのでしょうか?人の感情の機微に疎い彼が察することができたのかは怪しいと思いますが、そこはやはり相手が香穂子だったからこそ、何か感じ取ったのでしょうか。そして、香穂子の演奏を聴くことで確認したかったのかもしれません。

 月森の「君ならば…しょうがない」というセリフから、まだ香穂子のことを好きではあったようです。ただ、土浦のことも本当に特別な存在だったんだなと思いました。

 月森との別れが描かれていたこともあり、4人の中では一番切ない終わり方でした。二人の表情もあまり甘いものではなかったです。

 …土浦編の感想なのに、何故か月森のことばかり書いてしまいました。

 

 

 やっぱりというかなんというか、冬海は登場せずでした。コマの端にちょっと出てる程度。まあ、王崎先輩なんて存在消えてますし、それに比べたらマシ…なのか。

 志水が一番香穂子への依存度が高いと思います。なんか香穂子がいなくなったら生きていけなそう。土浦編は過去の月森とのやり取りとリンクしていて、やっぱり対だなと思いました。志水編・土浦編、どちらも読後感も良く面白かったです。

 これで最終巻かと思ったら次巻で最後のようです。マルチエンディングの後日談らしいです。