びんのなか

想い出話や感想文など。読書メモが多め。ネタバレだらけです。

金色のコルダ 大学生編(8)

 発売日は知っていたのですが、ごたごたしていて先日やっと買いました。これで完結です。各キャラとの後日談。妙に安心して読めました。

 7巻の発売から1年経っていたことにびっくり。

□ 第29話(柚木)

 柚木と婚約後、初めて親族との集まりに参加する香穂子。準備を終えた香穂子の元に来た柚木との甘いやり取り。

 ちょっといじわるだけど、それ以上に優しい柚木。香穂子を溺愛しています。雅の「香穂子お姉様」がなんかいいですね。香穂子ならあの厳しいおばあ様ともうまくやっていける気がします。このルートの香穂子は、ヴァイオリンは続けていても職業にはしてなさそうです。

 

□ 第30話(火原)

 仙台で高校教師をしている火原。彼を追って仙台に来た香穂子は、現在ヴァイオリン講師をしている。火原が香穂子にプロポーズする話。

 火原と香穂子が対等な関係にみえました。柚木の後に読んだせいか、ものすごく普通のカップル(いい意味で)という印象。

 

□ 第31話(志水)

 付き合って2年になる香穂子と志水。相変わらず香穂子にべったりの志水だが、香穂子が卒業すると今までのようにいつでも会えないと、淋しさを口にする。そんな志水に香穂子は一緒に住むことを提案する。

 有名人になっても、まったくぶれない志水。彼は香穂子がいないと生きていけないんじゃないかと思います。志水の選んだマンションが、志水らしくて笑いました。高校生編の1巻から登場している香穂子の友人2人が懐かしかったです。

 

□ 第32話(土浦)

 付き合う前との関係とあまり変わらないものの、彼氏として完璧でいつも余裕に見える土浦。そんな彼の違う表情が見たくなった香穂子。天羽の助言もあり、香穂子から土浦にキスをする。

 実はそこまで余裕があったわけではない土浦。まあ、土浦は長い間香穂子に片想いしていましたからね。土浦の性格上、べたべたした感じにはならなそう。こちらの志水だと、香穂子と土浦が親みたいでした。

 

□ 最終話(月森)

 ウィーンに留学した香穂子は、月森と婚約して一緒に住み始めている。月森の役に立ちたくて頑張りすぎて倒れた香穂子と、「香穂子のことが好き」であることを伝えて無理しないよう訴える月森。

 月森の生活能力が、ほんの少しだけ上がりました。香穂子じゃなくても心配になるレベルですよ。いまだに「日野」「月森君」呼び…。微笑ましいカップル。

 

 …金澤、王崎はまあ予想していましたが、冬海もまったく登場しませんでした。メインキャラなのに、少し寂しかったです。

 全員、違和感がなく、楽しめました。距離感でいうと、火原が一番いいなと思いました。土浦とは言葉が足りないとすれ違いそう。柚木は嫉妬心が一番強いような気がします。志水と香穂子の関係は、ちょっとファンタジックな感じ。香穂子と月森は、大切なことはお互い言葉にできる関係だな、と思います。個人的には香穂子と月森のカップルが一番好きです。

 今までのもやもやも浄化されたような最終巻でした。マルチエンディングで面白かったです。また高校生編から読み直そうと思います。