びんのなか

想い出話や感想文など。読書メモが多め。ネタバレだらけです。

FF6 感想まとめ

 時間が掛かりましたが、なんとか年内にクリアできて良かったです。以前に比べて確実にゲームに対する集中力がなくなったなーと実感します。年のせいですかね…。

 最後に全体的な感想などを書いてみました。否定的なことも書いていますので、ご注意ください(今更ですが)。

 

■ ストーリー

 世界崩壊前までは、物語を進めながら仲間が出会っていきます。大きな流れとしては、リターナーが打倒帝国を目指す話です。一方、世界崩壊後は仲間を集めながらケフカを倒すのが目的となります。ケフカは瓦礫の塔でただ待っているだけ。セッツァー以降の仲間集めは必須ではなく、仲間を全員集める必要はありません。プレイヤーによって世界崩壊後の旅の時間は変わってきます。

 そういうわけで後半は物語を進める、というよりは各キャラのイベントを見ていく感じでした。ボリューム的には世界崩壊前と崩壊後同じくらいあった気がしますが、物語の展開としては世界崩壊前が9割方占めていたと思います。

 

■ サイドストーリー

 うまくいかないことも結構ありました。

▪ ガウと父親の対面

 誰も悪くないとわかっていても、捨てられた子どもがかわいそうと思ってしまう。心が病んでしまえば、きっとそれ以上は苦しまなくて済むのかもしれないけれど、遣り切れない。

▪ 恋人を待つローラ

 結局恋人同士が再会することはなかったのが切ない。戦争の残酷さがよく表れたイベントだった。

▪ シャドウとリルム

 まったく接点がなかった。親子であることを匂わす程度だったのがもどかしい。

▪ ティナとレオン

 ティナとレオンにもう少し時間があったら…と思わずにはいられない。

 

■ キャラクターについて

 今回は特定の主人公を置かず、群像劇という形が取られていました。個人的には前半はティナ、後半はセリスが主人公だと思っています。世界崩壊後はセリスから始まって、エンディングもセリス視点が多かった気がするので。

 最大14人の仲間がいますが、モグ、ゴゴ、ウーマロあたりは本当について来ただけ、といった感じなので、実際はメイン11人だと思います。ガウの扱いがややぞんざいな気がしますが。彼に関するイベントが父親との再会イベントだけだったのがかわいそう。

 FF6の特徴として、各キャラ個人に焦点を当ててストーリーが進んで行くためか、逆にキャラクター同士の「絆」みたいなものはあまり感じられませんでした。そのためか、「仲間」というよりは「同志」という感じでした。ロックとセリス、エドガーとマッシュ、リルムとストラゴス、といった固定の人間関係以外があまり描かれていなかったのが少し残念でした。その分、想像の余地がかなりあるとは思います。一緒に行動したキャラ同士はある程度親しくなっているはず。マッシュ、カイエン、ガウとか。セリスはティナの相談相手になっていたらいいな。

 あと、キャラクターが特定されないセリフが多かったですが、あれもできればキャラクターを固定したセリフにしてほしかったです。キャラクターそれぞれの個性がはっきりしていたので、余計にそれぞれの言葉で聞きたかったです。このあたりも、想像の余地を残すため、という考え方もあるわけですが。

 

■ 戦闘面からみるキャラクターの個性

 各キャラの初期値は、なんとなくそのキャラの個性が表れていると思います。リルムやストラゴスの力や体力が低い、ロックの素早さが高いなどなど。…が、FF6のパラメータは魔石のレベルアップボーナスで調整することになるので、プレイヤーによってキャラクターのステータスは大きく変わります。極端な話、力や体力が異常に高いストラゴスも存在するわけです。また、多少の差はありますが、HPやMPもキャラクターによってほとんど差はありません。プレイヤーによって好きなキャラクターを鍛えられる楽しみがある一方、戦闘能力によるキャラクターの個性がやや薄れた気がします。

 色々自由なFF6ですが、装備はある程度キャラクターによって限定されます。ステータス的には個性があまりないものの、武器や防具では「らしさ」が出ていたと思います。セッツァーのカードの種類がもっと多ければ、とか、ストラゴス固有の武器があればよかったのに、など思うところはありましたが。

 

■ 戦闘

 前にやっていたFF4に比べて、たぶん難易度は下がっている気がします。特定の攻略法を考えなくても、力押しで勝つことが多かったので。あと、魔法がかなり強力なので、魔力さえ上げていれば楽勝です。逆にパラメータ調整を敢えてしなければ、難易度は上がるかと思います。一部うっとおしい雑魚敵はいましたが、概ねボス敵は力押しで勝てました。

 

■ エンディング

 後日談が語られることの多いエンディングですが、FF6は珍しくそういったものが一切ありませんでした。瓦礫の塔から脱出するまでのそれぞれのドラマと、復興していく世界を飛空艇で回る様子が描かれていました。未来へ向かうというメッセージが感じられて、すてきなエンディングだったと思います。各キャラクターのエンディングの紹介グラフィック(?)が好きでした。

出てくる順番で。

カイエン→刀 セッツァー→舞い落ちるトランプ、エドガー/マッシュ→コイン

モグ→モーグリのオルゴール(かわいい。あったらほしい)

ウーマロ→骨 ゴゴ→仮面(?) ガウ→ヘルメット 

ロック/セリス→バンダナと花束 ティナ→1対のグラス リルム→筆

シャドウ→りんごに刺さる手裏剣 ストラゴス→めくれていく本(これ、エンディングが始まるところと同じなんですが…。なぜ??)

 エドガーとマッシュ、ロックとセリスがセットになっているのに、リルムとストラゴスが別々というのに何かこだわりを感じます。あと、最後にリルム→シャドウ→ストラゴスという順番も。

 ティナのグラスにはどういう意味があったのでしょう。1対なので、幻獣と人間…とかマディンとマドリーヌとか、そういう意味が込められているのでしょうか??

 

■ その他

 これでFFは1~6までクリアしました。3はFC、5はSFCでのプレイになるので、あまり憶えていませんが、6が一番キャラクタ―>ストーリーだったと思います。そして、一番テーマがはっきりしていたように思います。帝国(後半はケフカ)から世界を取り戻すという目的で戦う中で、それぞれが自分の生きる道を見つけ出すことが、丁寧に描かれていました。キャラクター描写に重点が置かれていた分、ストーリーがシンプルで分かりやすかったのもよかったです。

 全体的にはすごくよくできたゲームだと思いました。グラフィック、シナリオ、キャラクターは本当によかったです。今やってもSFCだということを忘れてしまうくらいでした。その分、システム的なところは好みが分かれそう。自由な育成でいうと、個人的には2の方が面白かったです(やったのはPSP版ですが)。

 

 FF6は今回で終わります。今までお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました。