びんのなか

想い出話や感想文など。読書メモが多め。ネタバレだらけです。

夏目友人帳を振り返る(7)

 最新刊が含まれるので、今回も折りたたみます。

 

■■ 28巻

■ 第百十二話

 カフェで多軌の相談を受けた夏目が、偶然居合わせた的場に協力してもらう話。多軌の兄から送られてくる写真について相談される。実は写真には妖が映っていた。

 

* 多軌と的場は顔見知り。多軌の祖父の七回忌に的場は父の名代として挨拶に訪れていた。多軌は的場が「祓い屋」であることは知らなさそう(あくまでも妖の研究をしているという認識)。

 

■ 第百十三~百十五話

 名取が分家の屋敷で幻術に囚われ、助けに来た夏目と屋敷に隠された秘密を探す話。

 

* 祓い人は防具として面を使う。帽子も護身のためにかぶることが多いが、的場一門はかぶっていない。名取はそれを愚かだと考えている。

* 名取は的場の傘下に入ることをよしとしていない。

* 名取家と的場家は昔から相容れない関係だった。

* 名取は夏目が友人帳から解放される方法を探している。

 

■■ 29巻

■ 第百十六話

 前回からの続き。名取が自分を捕らえた幻術を使う妖を祓う話。

 

* 探し物を見つける鍵となった六つ目の面が、最後無くなっていた気が…。

 

■ 第百十七~百十八話

 夏目と田沼が元女優が主催するオカルトイベントに巻き込まれる話。夏目との待ち合わせに遅れそうになった田沼は、同じ方向へ向かうという伴の車に乗せてもらっていた。

 

<登場キャラクター> 

▪ クララ

 通称<境通りのクララ>。本名は有砂(アリサ)。重度の占いオタクで、タロット占い師としても有名。

▪ SHINOBU

 男装のオカルトライター。本名(?)は史信。

▪ 黒峰美彩

 占い道具商。通称「黒ミサ」。人前にはめったに現れず、人前に出る時は顔をベールで隠している。数年前に業界に現れて経歴も年齢も不詳。一瞬顔を見たクララによると「人形のように美しい人」。

 今回登場していたのは偽物で、本物は登場していない。

 

■ 第百十九話

 二匹の大妖の勝負にレイコのふりをして参加する夏目の話。それぞれが持って来た包みの中身を競う。捕らえられた一角獣を助けたい妖に頼まれた。犬の会が一丸となって協力してくれる。

 

■■ 30巻

■ 第百二十話

 箱崎邸の幽霊騒動の話。紅子の依頼で様子を見に来る夏目。妖たちが箱崎氏の誕生日だといって集まっていた。

 

* 箱崎氏のフルネームは「箱崎源造」

* 箱崎氏は窮地に陥った祓い人が最後に頼るところだったらしい。

 

■ 第百二十一~百二十三話

 妖祓いに興味を持つ者が集まるオークション会場で盗難騒動が起こる話。

<第百二十一話>

 紅子にもらった古物ギャラリーに、箱崎邸からの帰り道で偶然出会ったクララも一緒に行くことに。ギャラリーに着いてクララとはすぐに別れ、その後シノブと出会う。そしてシノブからこのギャラリーが祓い屋のオークションであることを聞く。クララを探して帰ろうとする夏目だが、出品物の紛失事件が起こり帰れなくなる。会場で伴を見かけた夏目は、その姿を追うが、そこで知人の代理で出品物を持って来ていた田沼と出会う。

<第百二十二話>

 田沼から会場に黒ミサこと「黒峰美彩」が来ているらしいことを聞いた夏目は、黒ミサを探すことにする。ニャンコ先生が狙われることを懸念した夏目は、ニャンコ先生と田沼を残して一人で探しに行く。黒いベールの人物を見つけ、声をかけた夏目だったが、その相手は的場だった。夏目から伴の主の女性コレクターの話を聞いた的場は、それは自分の姉だと言った。

<第百二十三話>

 的場は盗難事件には姉が関わっていると考え調査に乗り出す。夏目は的場の話から田沼の持ってきた出品物が狙われることに気付き部屋に戻るが、田沼とニャンコ先生は伴の木偶から逃げて出たあとだった。その頃、田沼達はキュレーターの女性(7番)に出品物を渡すよう迫られる。田沼達を探す夏目は、的場の姉の肖像画を目にする。その女性の顔はどこかでー。

 

* 「黒峰美彩」は的場が個人で情報収集する時チームで使いまわしている架空の名前。的場自身が黒ミサとなる場合もあるが、代理の者が任される場合もある。

* 肖像画はシノブが成人の記念(?)で描かれた。

* 一門ではシノブは「美しく思慮深く聡明、趣味が高じて目利きでもある」と言われていた。

* 会場には草原に立つレイコに似た女性が描かれた絵が展示されていた。

 

■■ 31巻

■ 第百二十四~百二十六話

 オークション会場の屋敷に眠る宝の話。

<第百二十四話>

 的場の姉はシノブだった。シノブの式に追われる夏目はニャンコ先生と合流していた的場に助けられる。一方の田沼は品物を奪われていたが、保護されていて部屋で目を覚ます。そして部屋の鏡に潜む妖から会場となっている屋敷にまつわる話を聞く。盗まれた術具は屋敷に眠る宝が収められている扉の鍵だった。7番はシノブを崇拝していて、彼女のために術具を集めていた。

<第百二十五話>

  シノブと7番は宝を見ようとするがー。田沼は部屋に運んでくれたという伴に礼を言って立ち去り、夏目と合流する。

<第百二十五話>

 オークションの事件が解決して、戻ってきたクララとともに帰る。

 

* 田沼は妖に関する「物」に対する不思議な目を持っている?(白霞焼や妖の潜んでいた鏡の模様など)伴にも「不思議な目を持っている」と言われていた。

* シノブの肖像画は彼女が家を出た時に持ち出されていた。的場の父が気に入っていたものだった。

* クララが入札した六つ目の面(出品されていたものはレプリカ)って、名取の屋敷にあった面のこと?旧家のお宝の場所を見抜けるらしい。

■ 第百二十六話

 廃遊園地で依代の里にいた猫たちに再会する話。猫たちの旅立つ前の願いを叶える。夏目は父親との思い出がよみがえり、オークション会場で見た絵の女性の表情を思う。

 

 あらためて読み直すと、本当に面白かったです。早く続きが読みたい。

今回の部分はわりと発売間隔が空いていたこともあり、前回の内容がうろ覚えで読み飛ばしていたため、ほとんど内容を覚えていませんでした。最新刊読んでた時も、伴って誰?と思ってました。シノブとクララもなんかどこかで見たことあるな、くらいだったし。シノブもですが、クララも今後も登場しそうな気がします。クララは色々気になるキャラクターです。

 名取メインの回が「和」な雰囲気だったので、そのあとの「洋」な雰囲気の話との落差が楽しかったです。名取の回は映像にしたらきれいだろうな、と思いました。

 とりあえずざっくり振り返ったので、各キャラについて気になるところをまとめていこうかと思います。キャラクター達の関係性の変化も面白いですね。