びんのなか

想い出話や感想文など。読書メモが多め。ネタバレだらけです。

金色のコルダ 大学生編 (6)

 マルチエンディング。ということで、この巻は柚木編と火原編となります。

 そういえばYouTube見てたら、大学生編のCDドラマが発売されるという情報が出てました。サムネイルだけしか見てないので詳細は不明ですが。漫画ベースの内容なんですかね。

 

 

 ゲームっぽく「はじめからやりなおしますか」で「はい」が選択されます。実際は「はじめから」というよりは、どこかの分岐点で違う選択肢を選ぶみたいな感じでした。当たり前ですが月森とはうまくいかなかったようです。

 

□ 第21話

 柚木を高校のオケ部のコンサートに誘うところから。香穂子は月森とは疎遠になってしまい、結局縁がなかったと諦めている。

 香穂子は例のごとく柚木のパーティーに同行者として付き合わされる。別れ際に「お前は俺のお気に入りだよ?月森にくれてやる義理はない…よな?」と言われ、香穂子は混乱してしまう。徐々に柚木を意識していく香穂子だが、からかわれていると思っていた。

 毎日のようにオケの練習に来る柚木。彼は香穂子に会いに来ているのだというが、香穂子は彼の真意を測りかねていた。そんなある時、香穂子は柚木にキスされる。柚木が帰った後、一人残された香穂子は動揺を隠せない。

 

 柚木は月森と違って自分から動いて来る感じですね。付き合う前からキスなんて、柚木しかありえないと思います。香穂子も柚木が相手だと流されていることが多そう。

 

□ 第22話

 仕事が多忙でオケの練習に参加できなくなった柚木。香穂子は柚木の置かれている状況から、この先彼とは会えなくなるであろうことに気付く。

 一方、柚木は自分が音楽の道から遠ざかっていくのを感じながら、音楽の道を進む香穂子の未来を想う。

 柚木に会いたいと思った香穂子は柚木の家を訪ねる。結局会えずに帰る香穂子の後ろにいたのは柚木だった。「先輩のことが気になって仕方がない」と言う香穂子。柚木は香穂子の未来を考えて「手を離すなら今ここでだ」というが、香穂子は柚木の手をしっかり掴むのだった。

 

 確かに柚木と一緒になると音楽中心の生活は難しそう。柚木の立場が立場だけに、香穂子にも大変な覚悟が必要になると思います。それでも香穂子なら乗り越えられるでしょう。今までの柚木とのかかわりの中で、ある程度上流階級のマナーみたいなものは学んでいるようですし。柚木、しっかり自分好みに育てましたね。

 この二人が一番恋愛面ではスムーズにいくような気がします。他のメンバーはあまり女性に対する気遣いとかなさそう。

 

□ 第23話

 火原編。火原は天羽から、香穂子が月森とうまくいかなかったことを聞く。香穂子のことをずっと好きな火原だったが、付け入るようなことはできないと想いを打ち明けることを躊躇する。

 一緒にオケ部のコンサートの練習をした後、二人は火原の家で食事をする。礼を言う香穂子に、火原は「君が困っていたら おれは まっ先にかけつけるよ」と伝える。彼女に対する想いを手放して、「いい先輩」でい続けることを決意したのだった。

 

 月森に対する劣等感からか、終始自信のない火原。他の人のことを思うあまりに自分の気持ちを蔑ろにしてしまうところは、損な性格だなと思います。本当にいい人なんだけど。なぜ自己完結してしまったんだ。

 

□ 第24話

 香穂子は火原とのわずかな距離を感じるようになる。火原は意図して香穂子との距離を取るようになっていたのだ。

 いつの間にか火原に対する気持ちが別のものに変わっていたことに気付いた香穂子は、火原に積極的に近づこうとする。そんな中、仙台で採用試験を受けることになった火原に、香穂子は好きだと告白する。しかし火原は「無事に受かったら遊びに来てね」と言うだけだった。その後も香穂子は告白を続けるが、まったく相手にされないまま火原は卒業する。

 二年後。仙台で教職に就く火原のもとに香穂子がやって来る。仙台の楽団の内定をもらったと。自分でいいのかという火原に、香穂子は「はい」と答えるのだった。

 

 もう、ひたすら香穂子が追いかけていました。柚木の「片想い慣れしてしまっている」という言葉が妙にしっくりきます。

 それにしても、月森と別れた香穂子が別の相手と付き合うのも黙って見ているつもりだったのでしょうか。恐らく相手はコンクールメンバーの誰かだろうから、そうなるとやはり諦めてしまいそう。友人に「そこまで好きじゃなかったんじゃない?」と言われても、その通りだと思います。

 火原を追い続ける香穂子はかわいいと思いました。火原にはもうちょっと頑張ってほしかった。

 

 

 火原編では天羽が結構活躍していました。こんなに天羽が登場したのって初めてでは…。柚木より登場シーンが多かったですよ。なんとなく天羽は彼氏がいそうです。

 二人とも一度は香穂子のことを諦める流れでしたが、柚木の方が断然納得がいきました。香穂子から音楽を奪うことは確かに躊躇われると思います。しかし、火原の場合は勝手に自己完結してしまったので「なぜそうなる」と思ってしまいました。火原はもちろん、柚木の場合も香穂子が動かない限り進まないんですね。そういうところは、タイプは違うけど似ていると思います。

 

 次巻は土浦編と志水編だそうです。志水とはウィーンで二人きりになった(がまさかの何もなかった)ところがあったので、あそこが分岐点になるのでしょうか。あそこまで月森を追っかけて志水に気持ちが傾くというのは、さすがに無理があるような気がしますが。今回天羽が登場しましたが、冬海の存在がまったくないので次巻に期待します。