子どもの頃はよく本を読んでいました。今でも絵本や児童書は好きです。今思うと手放さなければよかったのに、と後悔するものもたくさんあります。特に絵本。児童文庫も岩波の以外はほとんど処分してしまったのですが、本当に置いておけばよかった…。
手放してしまった、小学生の頃よく読んでいた本や記憶に残っている本など。(作者敬称略)
■ 「オバケちゃん」シリーズ(松谷みよ子)
本当に子ども向けの本。ママの作るジュースを飲みたいといつも思っていました。確か七色とかそんなだった気がする。
■ 「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズ(松谷みよ子)
全体的にはほんわかした雰囲気なのに、どことなく陰のある物語。空想と現実の境目が曖昧で、きっと今読むと全然違った感想を持つのだろうと思います。親の離婚話や戦争の話などのエピソードは、子どもの当時でも胸がズキリとしました。あと、スイカズラという言葉が今でも頭から離れません。完結する前に手放してしまったのが残念。いつかまた読み直したいです。
小学校の教科書に載っていた話が面白かったので、母にお願いして買ってもらった本です。たぶん1年生か2年生くらいの頃。犬が落とし穴にはまったのを、みんなで知恵を出し合って助ける、とかそんな感じの話だったと思います。最後は大人の都合で原っぱはなくなってしまうのですが、これが悲しくて泣きました。大人になった今だと別の側面が見えて当時とは違った気持ちになるのかもしれません。あと、挿絵がかわいいです。大好きだったのにどうして手放したのか。後悔。
■ 「チョコレート戦争」(大石真)
とにかく出てくる洋菓子が美味しそうだった。市内のケーキ屋さんのシュークリームがクリームたっぷりで美味しくて、きっと金泉堂のもこんなんだろうなーなんて思って食べていました。あと、エクレアも食べてみたい。ケーキ屋の名前がぱっと出てくる程度には印象深い作品。
■ 「魔女のいる教室」(大石真)
クラスを支配している女の子のお話。こういうことって、大人の社会でもあります。細かいところはほとんど忘れてしまいましたが、人間の弱さが描かれていたような気がします。最後は切なかった…と思います。好きな本だったけど、だいぶ昔なこともあり、あまり憶えていない…。
■ 「まほうをかけられた舌」(安房直子)
短編集。少し暗くて淡い色彩を感じる童話。優しい雰囲気なのに、どこか寂しい感じがしました。ストーリー自体より、断片的なキーワードで記憶に残っています。桜貝、和ろうそく、コロッケ。表題作は読んでいてものすごく不安に駆られるお話でした。
ちなみに、持ってはいませんが、安房直子さんの作品で一番心に残っているのは「秋の風鈴」です。ミステリアスな冒頭部に引き込まれます。小学生の頃、この冒頭部だけ読んだため、先が気になって仕方がありませんでした。20年以上経ってから知った結末はびっくりするくらいファンタジーでした。
■ 「王さまシリーズ」(寺村輝夫)
一時片っ端から読んでいました。卵料理が美味しそうでした。
■ 「かぎばあさん」シリーズ(手島悠介)
全部読んだわけではないです。本は何冊か持っていました。偽物が登場するのとか。かぎばあさんが作ってくれる料理を食べてみたいと思っていました。大金持ちの相続人選びの話が印象に残っています(巻末に収録されていたかぎばあさんとは関係のない話。ネコに気に入られた人が相続人になる)。
■ 「車のいろは空のいろ」(あまんきみこ)
それぞれのエピソードを憶えてはいませんが、心温まるファンタジーとかそんな感じだったと思います。あと、戦争に関するエピソードがいくつかあったような…。子どもの頃は戦争のお話が怖いというか、気持ちが重くなったような気がします。
真夜中のパーティーに憧れていました。イギリスではフランス語を学ぶんだなーとか、イギリス人から見たフランス人のこととか、面白かったです。一時かなりはまっていて、何度も読んだせいか登場人物たちの名前は結構憶えています。ちゃんとは覚えていませんが、最終巻が何となく釈然としなかった気がします。
…ざっと思い出したのを挙げてみましたが、忘れているのもかなりあります。こうやってみると、食べ物が本当に美味しそうに描写されていますね。あと、戦争を題材にしたものが結構ありました。年相応の本を読んでいたんだな、とあらためて思いました。
こういうのばかりというわけでもありませんが。どちらかというと探偵ものや怪談ものを好んで読んでいました。