「山賊のむすめローニャ」(アストリッド・リンドグレーン作 岩波書店)
山賊のむすめのローニャが、対立する山賊の子どもビルクとの出会いを通して成長していくお話。
初めてこの本を読んだときには泣きました。
…が、あらためて読むと、どこで泣いたのか思い出せませんでした(たぶんこの辺りかなーというところはありましたが)。子どもの頃とは感じ方が変わってしまったのでしょう。
そのかわり、両親の愛情やペール(山賊仲間のおじいさん)との別れに涙が出そうになりました。母親のロヴィスは素敵なお母さんです。決して甘やかしすぎず、ローニャの自主性を重んじながらも我慢強く見守ってくれます。そして最強です。父親のマッティスは短気であまり思慮深い人間ではなく不器用なところがありますが、ローニャをとても大切にしています。そんな二人はローニャが出ていっても無理やり連れ帰ろうとせず、帰る場所を用意して待っていてくれていて、こういう親子関係っていいなと思いました。ビルクはかっこいい男の子でした。いつもローニャを助けて守ってくれるし。ただ、背後にはマッティスがいるので苦労しそう…。
この本を読んでいたら、ヤギの乳やパンが頻繁に出てくるのですが、ものすごくおいしそうでした。
そういえば、この作品はアニメになっていたんですね。見たことはありませんが。