びんのなか

想い出話や感想文など。読書メモが多め。ネタバレだらけです。

十二国記(15)白銀の墟 玄の月(四)

 「白銀の墟 玄の月」最終巻です。前は勢いで読んだため、感情が追い付かなかったですが、今回は冷静に読むことが出来ました。やはりちゃんとシリーズ全部読み直してよかったです。面白さが全然違います。

 各所に散らばっていた者たちが集結する場面は感動的でした。犠牲者が多く泣きたいところもありましたが、生きていた人の名前を見た時は本当に嬉しかったです。

  

 前の記事を読み返したらあちこち間違いを見つけたので、気が付いた部分は訂正しています。申し訳ありません。きっとまだあるとは思います。個人の趣味で書いている読書メモみたいなものなので、適当に読み流してください…。

 

 

■□あらすじ■□

■ 李斎サイド(文州)

▪ 驍宗が騶虞(羅睺・らごう)を手に入れる。

▪ 品堅・・・阿選麾下の将軍。救出された驍宗に同行。

▪ 友尚軍(と烏衡たち赭甲)が函養山で朽桟たちと衝突。

▪ 烏衡が土匪を襲撃。烏衡は自力で脱出した驍宗が赭甲を斬捨てるのを目撃し逃走。驍宗は土匪の救援に来た建中たちに捕らえられる。

▪ 泓宏の援軍もあり李斎は友尚軍に勝利する。捕らえられていた驍宗と再会。友尚(とその部下)が味方となる。(霜元と友尚は謎の推理力で英章たちの行動を予測)

▪ 驍宗は馬州を通って雁へ向かう(同行者:李斎、泓宏、癸魯、彤矢、去思、酆都)。途中、土匪の襲撃に遭った里を(中途半端な形で)助ける。里の住人の彦衛が驍宗に気付く。

▪ 霜元の元に(正確には李斎宛)、玄管から王師が馬州へ派遣されたとの連絡が入る。浩歌が救援に向かう。

▪ 驍宗たちが(おそらく阿選が使役した)妖魔と遭遇。手間取っている間に王師に追い付かれ、驍宗は王師に捕らえられる。驍宗は去思に羅睺と剣を託して逃がす。浩歌の救援により、李斎たちは助かる。浩歌(彤矢も?)は敵を引き付けるため別行動となる。*驍宗は琅燦が阿選に加担していると認識。 

▪ 李斎たち反乱軍(=墨幟)は土匪たちも含めて州師によって壊滅させられる。

▪ 驍宗が処刑されることを知り、鴻基へ向かう。(李斎、霜元(とその麾下)、静之、泓宏、夕麗、建中、此勇、友尚、弦雄、宣施、長天)

■ 泰麒サイド(鴻基)

▪ 士遜の暴走により張運が自滅。

▪ 恵棟が文州候に任命され、泰麒の元を去る(恵棟の後任は嘉慶となる)。

▪ 鴻基にて友尚軍の壊滅の報せが入る。戻ってきた烏衡により驍宗が生きていること、李斎たちが反乱勢力(阿選は窮寇(きゅうこう)と呼んでいる)を作っていることを知る。また、泰麒の周囲から信頼できる者たちが引き剥がされる(巌趙、耶利、潤達だけが残る)→ 嘉慶や州六官は処刑される。

▪ 阿選が驍宗を捕えること、窮寇を殲滅することを命じる。烏衡は魂魄を抜かれた帰泉によって殺される。泰麒は潤達に東架の同仁宛ての書状を託し<とら>とともに逃がす。

▪ 捕らえた驍宗を弾劾し、民衆の手による処刑を謀る。

 

■ 終結

▪ 李斎らが刑場へ到着し、群衆に紛れ込む。

▪ 泰麒が護衛を振り切って驍宗の元へ行き額づく。そして泰麒が転変する。この混乱に乗じて各地から集った仲間とともに脱出し、江州へと向かう。

▪ 雁および他国の支援を正式に受けることとなる。江州城を完全に制圧し、続々と仲間たちが集結する。

▪ 最終決戦が始まる。

 

 

 

■□登場人物■□

 最終巻だけあってめちゃくちゃ多かった…。

 

■ 李斎(反民)サイド

▪ 驍宗・・・泰王。

▪ 李斎・・・強い信念を持った心優しい将軍。飛燕を失くす。

▪ 霜元・・・李斎とともに墨幟を率いる。

▪ 静之・・・臥信の麾下で李斎と行動を共にしている。鴻基で姿を消す。

▪ 友尚・・・阿選麾下の禁軍将軍。人格的にも優れた有能な人物。

▪ 去思・・・道士。数少ない生存者。

▪ 酆都・・・神農。驍宗に同行して雁へ向かう途中で死亡。

▪ 余沢・・・神農(見習い?)。州師が西崔が攻められた際に死亡。

▪ 喜溢・・・浮丘院の老道士。李斎たちに惜しみない協力をしてくれる。

▪ 建中・・・轍囲の生き残り。

▪ 朽桟・・・函養山を仕切る土匪のリーダー。州師との戦いで死亡。

▪ 赤比・・・朽桟の右腕。

▪ 杵臼・・・朽桟の部下。烏衡たちの襲撃により死亡。

▪ 仲活・・・朽桟の部下。老人。

▪ 赴葆葉・・・牙門観の女主人。州師に攻め落とされた牙門観と運命を共にする(遺体は見つからず)。

▪ 敦厚・・・文州の冬官長。墨幟たちを支援している。

▪ 夕麗・・・英章の麾下の女性。女性である李斎を尊敬している。鴻基で姿を消す。

▪ 空正・・・高卓戒壇出身。州師との戦いで死亡(?)

▪ 清玄・・・高卓戒壇出身。州師との戦いで死亡(?)

▪ 博牛・・・牙門観に保護されていた侠客のまとめ役。

▪ 弦雄(げんゆう)・・・友尚の麾下。

▪ 長天(ちょうてん)・・・友尚軍の旅帥。

▪ 士真(ししん)・・・友尚軍の旅帥。

▪ 宣施(せんし)・・・友尚軍の旅帥。

▪ 癸魯・・・霜元の麾下。驍宗に同行して雁に向かう途中、妖魔の襲撃により死亡。

▪ 彤矢(とうし)・・・霜元の麾下(?)捕らえられた驍宗を追うが…。

▪ 泓宏 ・・・李斎の麾下で李斎と再会後は常に李斎と行動を共にする。

▪ 光祐(こうゆう)・・・李斎の麾下。間に合わなかった己を悔いている。

▪ 浩歌・・・霜元の側近。馬州に潜伏中、英章たちと出会う。

▪ 崖刮・・・霜元の側近。

▪ 此勇(しゆう)・・・朽桟が息子として育てていた。兄。鴻基にて姿を消す。

▪ 方順(ほうじゅん)・・・朽桟が息子として育てていた。弟。

■ 鴻基サイド

▪ 泰麒・・・あらゆる麒麟の常識を覆していく。

▪ 阿選・・・今作のラスボス。驍宗への憎しみだけで生きている。驍宗の帰還により(?)覚醒し、泰麒を苦しめる。

▪ 琅燦・・・戴の荒廃の元凶。黄朱。

▪ 耶利・・・有能な黄朱の少女。泰麒の護衛。

▪ 巌趙・・・泰麒の護衛。正頼を救出した後姿を消す。

▪ 恵棟・・・元は阿選の麾下だったが、泰麒の忠臣となる。泰麒と離れた後、魂魄を抜かれてしまう。

▪ 潤達・・・泰麒付の医官

▪ 駹淑・・・小臣。警備などを担当している。

▪ 午月・・・駹淑の先輩で阿選の麾下。泰麒の小臣を外される。巌趙が正頼を助け出す際に協力し、姿を消したと思われる。

▪ 伏勝・・・駹淑、午月の上司。阿選の麾下。泰麒の小臣を外される。巌趙が正頼を助け出す際に協力し、姿を消したと思われる。

▪ 品堅・・・阿選麾下の将軍。救出された驍宗に同行。

▪ 杉登・・・巌趙麾下で現在は品堅の部下。

▪ 帰泉・・・阿選麾下。魂魄を抜かれ烏衡を処刑。非業の死を遂げる。

▪ 張運・・・冢宰。非常にめでたい思考回路の持ち主。権力に執着している。

▪ 案作・・・張運を操っていた。張運が失脚した後冢宰となる。

▪ 士遜・・・暴走した挙句自滅するが、張運を道連れにする。

▪ 叔容・・・夏官長。

▪ 哥錫・・・地官長。

▪ 烏衡・・・驍宗襲撃の実行犯。土匪たちを惨殺する。

▪ 嘉慶・・・皆白の右腕。処刑される。

▪ 玄管・・・?? 鴻基から李斎たちへ情報を流している。

▪ 正頼・・・巌趙によって助け出される。

▪ 成行(せいこう)・・・禁軍将軍(たぶん)。

■ その他 <1> 各所に散らばっていた味方など

▪ 項梁・・・正頼に託され、英章の元へと向かっていた。無事に戻って来れたら園糸たちのところへ行くつもり。

▪ 英章・・・馬州に潜んでいた。

▪ 臥信・・・藍州で朱旌の元締めと言われている人物に匿われていた。

▪ 花影・・・元秋官長。李斎の友人。出身地の藍州に戻っていた。

▪ 皆白・・・瓦礫から奄奚(げなんげじょ)によって救い出されていた。

▪ 延王・・・雁の使者として驍宗の元へ駆けつける。

▪ 延麒・・・延王とともに戴へ赴く。

■ その他 <2> 一般人など

▪ 定摂・・・とある里の閭胥。

▪ 彦衛・・・定摂の幼馴染。どす黒い感情を抱えている。

▪ 園糸と栗・・・東架の里で暮らしている。

▪ 淵澄・・・瑞雲観の道士たちを纏めていた。吉報を聞く前に永眠する。

▪ 同仁・・・東架の里宰。

 

■□メモ■□

■ 墨幟

▪ 李斎たちの幡。

▪ 本来の白幟とは違うため、白幟を掲げることに気後れはするが、望むものはおなじであることから<下に淡い鈍色の墨で一本線が引かれている白い布>を掲げることにした。

▪ 酆都の発案。

■ 英章と臥信の行方、行動

▪ 英章は文州で部下たちと誓約を交わし散り散りになった。

▪ 文州にいた臥信は一度鴻基に戻るが、その後すぐに行方をくらました。

▪ 項梁は正頼から「『馬州の草洽平に会い、英章を捜して、不諱を訪ねろ』と伝えれば分かる」と伝えられていた。

↑ 

これまでの情報

霜元が友尚から項梁が正頼と接触して出奔したことを聞いて出した仮説

▪ 李斎より文州と鴻基に「阿選謀反」の報せが入る。(正頼は鴻基、英章・臥信は文州)

▪ 正頼、英章、臥信の三者で国帑の隠匿を図る。

▪ 正頼が国帑(証書。かなりかさばる)を隠匿。鴻基に戻った臥信にこれを託し、臥信は正頼に言われた預け先に向かいこれを預ける。(英章と臥信の連絡の中継が正頼だった?)

▪ 正頼が捕らえられたことで英章と臥信は連絡を取ることができなくなった。

▪ 正頼は英章の行方には心当たりがあった。

▪ 項梁が英章に接触したことで臥信と英章は連絡を取り合っているのではないか。

→ 今後霜元たちと合流する可能性が大(かなりの兵力UPとなる)。

(正直この辺りは読んでいてもよく分からなかった;)

*項梁(=正頼)と英章が接触できたことで、臥信と連絡が取れるようになった??

→ 預け先が臥信の行方を知っているということ?

*預け先が<不諱>?

☆ 英章は馬州に、臥信は藍州にいて、連絡を取り合うことが出来た。

☆ 両者は項梁の情報から文州の反民勢が李斎たちであると確信し文州へ向かう予定だったが、馬州へ浩歌と出会い驍宗が捕らえらえたことを知る。そのため間に合わないと考え、江州に向かった。

☆ 江州で驍宗の剣(=寒玉)を抱いて羅睺にしがみついた去思を発見。剣には台輔の御名を記し、景王が裏書きした旌券が結び付けてあった。去思から延王の支援があることを聞き、雁へ問い合わせる。 → 他国の支援を得られることに。

■ 驍宗と黄朱

▪ 驕王の命令を拒んで仙籍を返上している間(巌趙も付き合ってくれた)に黄海で騎獣を狩ることに興味を持ち、朱氏に弟子入り。

▪ 朝廷に戻ってからも休暇のたびに黄海に入り捕らえたのが計都。

■ 恵棟

▪ 恵棟が文州へ旅立つ際、耶利は恵棟に木札(対次蟾用のお守り)を手放さないよう、次蟾を狩るよう伝えていた。

▪ 木札は呪符と対になっており、呪符が阿選によって裂かれていたために木札は役に立たなくなっていた。 

* 呪符の存在を耶利は知らなかったのか?

■ 耶利の主の正体

▪ 泰麒は琅燦だと思っている(耶利は否定も肯定もしていない)。

→ 話の流れ的にもほぼ確定であると思われる。

■ 泰麒の回復

▪ 穢瘁が癒えて角も回復したらしい。

▪ どこかの時点で次蟾によって魂魄が抜かれなくなっていた。→ 妖魔を排除する力が強まっていた。泰麒はそれを隠し通していた。

▪ 麒麟の角は斬られたが、抉られただけなので完全に失われたわけではなかったようだ。

… てっきり「切られて無くなった」と思っていました。はい。ちゃんと<黄昏の岸 暁の天>で「深々と抉った」とありました。角を失ったという表現から勝手に角が無くなったと思い込んでいたんですね…。

■ 結局行方が分からずじまいだった人たち

▪ 潭翠・・・泰麒の大僕だった。芭墨に同行したということから、同じく処刑されたのか。

▪ 俐珪・・・英章の麾下で、英章や他の麾下たちとの連絡の要だった人。不測の事態が起こったらしいが、結局彼の身に何があったのだろうか。

▪ 剛平・・・英章の麾下。

■ 疑問点

▪ 玄管の正体・・・言及されず。

▪ 琅燦の思惑・・・結局阿選に協力して驍宗から玉座を奪った理由は不明(でも裏切ってはいないらしい…??)。

▪ 博牛の正体・・・驍宗の外見を知っていたことからてっきり軍人だと思っていた。

… ぱっと思いつくのはこのあたり。あと、上にも書いたように恵棟の次蟾除けの札のことくらいでしょうか。

 

 結構長くなってしまったので、感想と疑問点に関する考察は次回にします。